たりたり生活

映画を観るのが主な趣味。レビューを書いたり、日々の思ったこと書いたり、書きたいことを書いてます。

『ザ・コンサルタント』 ~なんやかんやで最後はハッピー~

こんにちわ! 

 

今回は『ザ・コンサルタント』です。

日本では今年の一月に公開されている映画です。

私はてっきりアクション映画かと思ったのですが、クライム映画だったみたいです。

どうりでアクションシーンが少ないわけだ。。。

 

予告を見て、てっきり会計士がバンバン悪者やっつけるぞー!って感じかと思いきや、重点はそこではないようでした。

 

 

~以下はネタバレがあります。観ていない方はお気を付けください~

 

話のはじまりは、ある優秀な会計士が裏社会の重要人物と必ず接触していることが発覚。なぜ危険な客を相手して生き延びているのか、その彼の正体は!?

というとことからです。

 

「the accountant movie」の画像検索結果

この男が会計士のクリスチャン・ウルフ。

 

彼の性質は

 

1、始めたことは終わらせないと気がすまない

2、こだわりが強い

3、数学に強い

この三点に目が行きます。

彼は高機能自閉症という診断を医師から受けている一般的に見ると普通ではない人です。

 

そんなコミュ力低めの彼なので、この映画の登場人物は少なめです。

 

警察官2名、父親、なんか手ごわそうな敵1名、幼少期の弟、仕事で一緒になった女性1名。。。

やっぱ少ない。

でもかといって、物語の終盤に全く知らないやつがでてきて、

 

誰だお前!?

というような展開ではなく、むしろ

 

 

ああ~君だったのね!?

と思わせられる展開が待ってます。ここが面白いところです。

 

 

「the accountant movie」の画像検索結果

 

 

数少ない登場人物の中のこの女性は、デイナ・カミングス。

ある大きな企業の会計士であり、会社の不正に気付いた発見者でもあります。

 

その不正の詳細をクリスチャン・ウルフが暴くわけですが、ここがかっこいいシーンです!

 

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予告でもありましたね。

ガラス一面にびっしりとかかれた数字たち!

 

ここでクリスチャン・ウルフの頭のすごさが堪能できます!(デイナ、ポカンとしすぎだよ!)

 

過去15年分の資料を読み、特に計算する様子もなくひたすら数字を書いていきます!

 

書いてはマーカーを捨て、書いてはマーカーを捨て、、、の繰り返しです。

 

なんでこう、天才的な人がなりふりかまわず計算する姿ってかっこよく見えるんでしょうね

 

全然系統は違いますが、『サマーウォーズ』でも主人公が無心になってガリガリ計算するシーンがあるんですが、あれもやはりかっこいいです。。。

 

話がそれてしまいました、戻りましょう。 

そんな彼ですが、自閉症を患っていたこともあり、過酷な幼少期を過ごしています。

 

 

彼の父親は軍人で、この父親が彼を構成していく重要人物です。

 

まぁぶっちゃけると優しい父親ではないです。

ただ悪い父親かと聞かれるとそうとも言い切れません。

 

彼は”子どもを守るのではなく、子どもに自分を守る術を教える”というやり方で教育します。

 

だから子どもたちに出来るだけの武術を叩きこみます。

そこから”殺されない”会計士に繋がってくるわけですね。

 

一方母親はというと、そんな父や自閉症のクリスチャンと向き合うことができず、家から出て行ってしまいます。

 

クリスチャンが過去を思い出すように子どもの頃のシーンがでてきますが、彼がかんしゃくをすぐ起こし、暴れたり叫んだりと中々に手が負えない子どものようでして。

 

そんな中、やり方はどうにせよ向き合いきった父親は”父親”をやりきったと言えるかもしれませんね。

 

クリスチャンには弟がいるのですが、あんまり仲よさそうな場面はあまりありません。

 

しかしいつも兄をジッと見つめています。

 

これはこの映画の登場人物全てに言えることですが、

 

表情がとっても読みにくい!(良い意味で)

 

弟がジッと兄を見つめる姿だとか、クリスチャンを追う警官のふとした表情だとかが、なんとも読み取り辛いです。ミスリードが含まれているのかもしれません。

 

そんな人物が複数いるため、物語の展開は、あっと驚く場面があります!

 

それはぜひ、さまざまな伏線を経てその展開を目の当たりにしてほしいです!

 

 

そして、クリスチャン・ウルフを一言で表すなら、

 

リアルなヒーロー

 

ではないかと私は思います。

彼にヒーローらしい瞬間なんてあんまり見えませんが、でも確実に人を救っているんです。

悪者は容赦なく殺しますが。。。

 

理想的な誰でも助けるヒーローではありませんが、自分が守りたい人と善良な人は決して殺しません。

 

これは彼の計算ではなく、彼の心が垣間見える気がします。

 

物語の中でデイナが殺されそうな展開になると、彼は自分の危険を晒してでも彼女を守りにいきます。

 

クリスチャンはこだわりが強く完璧主義のようだけど、彼女の身に危険が迫っている時はそのこだわりよりも、彼女の安全を優先します。

 

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デイナとクリスチャンは敵から逃げ、ホテルに泊まります。

 

なかなか良さげなホテルじゃないか…

 

デイナもそう思ったらしく、なんでこのホテルにしたの?と尋ねると…

 

「水圧が強いだろうし、タオルの質がいい…。……それと、君が喜ぶと思ったから。

 

 

 

かっこいよすぎか…………!!!

 

思わず心の中で叫びました。

理屈を並べて最後には優しさを出してくる…!!

 

出来る男だクリスチャン……

 

根は優しいクリスチャンですが、仕事柄なかなかそれが芽を出すことがありません。(表の仕事でも、裏の仕事でも)

 

クライム映画ということもあり、明るく楽しい物語ではありません。

 

それでも最後まで観たら、ニヤッと笑ってしまうくらいには良いエンディングを迎えます!

 

それは彼が救った命や、撒いてきた優しさがこのエンディングを作っています。

 

今回で黒幕を退治しても、クリスチャンはまた住居を移動し、また会計士の仕事を始めて、いつも通り不器用ながらに人を救っていくんでしょうね……。

 

私は続編でないかなぁと期待してます!それくらい終わりが気持ちいい!

 

「the accountant movie」の画像検索結果

 

 

守りたいものだけを確実に守っていくヒーロー!

 

そんな主人公もありだなと思いました!

 

キラッキラのヒーローはちょっと見飽きたよ、って人は是非観ていただきたいです!(そんな人がいるかは分からないけど)

 

ここまでご覧いただきありがとうございました!