思い出したこと
今ふと思い出したんですが、
私は高校生の時、自分が通ってた幼稚園に足を運んだことがあります。
というのは、私の従姉妹が、そこの幼稚園に通い、運動会を見に行ったまでなんですけどもね。
あそこの思い出は、高校生である私が足を踏み入れるまで、七歳で時がとまってました。
私自身の目線や、身体の小ささそのままに。
だから、その幼稚園を見たとき、酷く物足りない思いをしたことを覚えています。
シルバニアの世界にでも入ったような、小さいものを見ている気分でした。
幼稚園も、そのグラウンドも、遊具も、小さくなってました。
自分の身体が覆われて、周りきれないほど大きかったグラウンドは、今やテクテク歩く内に一周してしまうし、
見上げるほど大きくてのぼりがいのあった遊具は、遊具が私を見上げてるものもあった。
一番驚いたのは、竹でした。
私の行っていた幼稚園は、校舎?の反対側、グラウンドを挟んだところに竹林があったんです。
それはもう大きくて、鬱蒼として、三歩入れば別世界。
そんな竹林があったはずです。
しかし行ってみると、ほんのちょっとの竹でした。竹自体は大きいけど、林ってほどじゃあない。
なんだったら、竹たちの向こう側の花畑がばっちり見えるほど薄い竹林だった。
これにはショックが大きかったです。
日が熱い天気のときは、涼しい思いができるけど、曇りのときはなんだかあやしい。
そんな竹林だったはずが、こんな薄いものだったなんて。
自分が成長したことよりも、成長してしまったという、損失感を抱いてしまいました。
なんだか寂しい。
もうあの頃の竹林にはどうしたって会えませんから。
見方を失ったんだな、なんて風にも思いました。
その幼稚園は、確かに変わっていなかったけど、私が変わったばっかりに幼稚園そのものが違う見方しかできなくなっちゃいました。
これが大人になるってことなんかな、なんて高校生ながらに思ってみたりもしたもんです。
そうとなると、変わらないものはあるかもしれないけど、それそのものが変わらなくたって、私側が変わっちゃえば、変わる変わらないなんて関係ないもんです。
今回は、幼稚園っていう身体の小ささから変化した見方だけど、
これ以上身体が成長しないこれからでも、10年後、20年後、同じ景色を見て、違う感想を抱くことってきっとあるんでしょうね。
だとしたら、今のうちにたくさんのものを見ておかなくちゃな〜